ネット右翼とはどういう人たちなのか。元ネット右翼で文筆家の古谷経衡氏は「実生活に不満を持つ貧困層だという通説があるが、誤解だ。ネット右翼には、世襲の小自営業者や定年後の元企業戦士といった中産階級が多い」という――。 デモや集会で見えた「顔の見えないネット右翼」の正体 中沢啓治の代表作『はだしのゲン』は誰しもが読んだことのある傑作漫画である。原爆投下前の広島で、反戦主義者のゲンの父・中岡大吉を「非国民」と決めつけ、執拗しつような誹謗中傷を主導したのは、「町内会会長」こと鮫島伝次郎であった。 鮫島は被爆するが生き残り、戦後は反社勢力と結託して広島県議会議員に登り詰める。が、原爆投下前の時点では単なる町内の名士に過ぎず、大資本家でも財閥の重鎮でもない、いわば中産階級であった。 丸山眞男は1930年代に勃興した日本型ファシズムの「下から」の担い手を「中間階級第一類」と名付けた。それは中小・零細企業
![儲かっている中小企業の二代目が「ネット右翼のパトロン」になりがちな根本原因 「貧困層の憂さ晴らし」とは逆の真実](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c3d3ff4218b1afd4690d23aea15c857a494dae3e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpresident.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F5%2F4%2F1200wm%2Fimg_54ac268ef4c33da5f035084b1b103c991010427.jpg)