ニホンウナギの稚魚シラスウナギの取引をめぐり、稚魚販売会社「シラス販売」(静岡県湖西市)が、名古屋国税局から2015年5月期までの6年間で約1億6千万円の所得隠しを指摘されたことが分かった。追徴課税は重加算税を含め、約5千万円とみられる。同社の顧問税理士は取材に「指摘に応じて修正申告をした」と話した。 関係者によると、同社はシラスウナギを仕入れた際、仕入れ代金の水増しや、実態のない仕入れ代金を計上して所得を隠していたという。隠した所得の一部は、仕入れ先への謝礼に充てていたとされる。同社は今年2月から名古屋国税局の税務調査を受けていた。 同社関係者などによると、同社は1994年の設立。仲買業者から稚魚を仕入れ、ウナギ養殖会社といった同社のグループ会社などに卸しているという。 ニホンウナギは14年に国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定している。