近畿日本鉄道と阪神電気鉄道が、阪神三宮駅(神戸市)と近鉄賢島(かしこじま)駅(三重県志摩市)を結ぶ「特急」の運行を今年中にも始める方向で協議していることが分かった。両社は09年3月、阪神なんば線の開通で相互乗り入れ運転を始めた。現在、臨時列車を除く主な乗り入れ区間は三宮−近鉄奈良間だけ。来年は伊勢神宮(三重県伊勢市)で20年に1度の「式年遷宮(せんぐう)」があり、多くの利用が見込めることが大きい。 実現すれば神戸方面から乗り換えなしで伊勢・志摩に向かうルートができ、関西の観光客の動向に影響を与えそうだ。既に両社で需要調査を実施しており、乗り入れ形態などを検討している。両社幹部によると、乗り入れは1日数本から始まる見通し。