6月17日、早稲田大学政治経済学術院所属の教員がアカデミックハラスメントをしたとして、停職6カ月の懲戒処分になっていたことが報じられた。当該教員は大学を退職したという。 「改めて大学全体での教員研修を行う」とした早稲田大学。このハラスメントは「週刊文春」に寄せられた告発によって明らかになっていた。名門大学で一体何が起きていたのか。当時の記事を公開する。(初出:「週刊文春」 2022年4月7日号 年齢・肩書き等は公開時のまま) ◆◆◆ 「自殺予防という社会的弱者の救済を研究テーマとする大学教員が、欺瞞的な態度をとり続けていることに怒りを覚えます。早稲田大学は彼女のハラスメントをなぜ隠蔽するのか。不信感と悔しさで一杯です」 こう吐露するのは、早大院博士課程に在籍する男子学生Aさん(25)だ。 Aさんは2014年に早大政経学部に入学。そこで出会ったのが指導教官のB准教授だった。 「米国の名門大で