7月2日、大手出版社KADOKAWAは〈当社グループの保有する情報をさらに流出させたと主張していることを、確認いたしました〉とプレスリリースで発表した。 KADOKAWAを巡っては、6月8日以降、ランサムウェアを含む大規模なサイバー攻撃を受けたことが明らかになっている。ランサムウェアとは、内部データを暗号化し、復元と引き換えに「身代金」を要求する悪意あるソフトウェアのことだ。
石井 先日、『月』の初日舞台挨拶にいらっしゃいましたね。 角川 そう。サプライズで。みんな、ビックリしただろうな。 石井 していましたね、渦中の人が突然現れたので(笑)。 角川 こう言っては失礼だけど、普通、映画の舞台挨拶って、どこか軽いじゃない。作品が完成してから公開までに時間があって、既に緊張感が解けているからなのか、メディア受けを狙った発言ばかりして。でも今回は違った。 例えば主演の宮沢りえさんは、出演するにあたって、「内容的には賛否両論あると思いましたけど、ここから逃げたくないという気持ちが強く湧いたので参加させて頂いた」と語っていた。二階堂ふみさんは、事件について皆が「関心が薄れていったり、考えるのを止めていってしまうことが怖い」と言っていました。俳優の方々のスピーチにとても熱がこもっていたんです。 石井 私も一緒に登壇していましたが、皆さんの映画に出演することに対する覚悟の伝わ
普通のサラリーマンが「億万長者」に――ファイターズファンさん(50代男性、仮名)はスポーツくじ「BIG」で1等6億円が当たった。 高額当選者の「その後」はいかなるものか。早期リタイアを決めた経緯から現在の暮らしぶりまで、話を聞いた。(全2回の2回目/最初から読む) サラリーマン時代の年収は? ――昨年末に6億円当選されるまでの暮らしぶりは、どのような感じでしたか。 ファイターズファンさん(以下、ファイターズ) 普通のサラリーマンで、いちおう管理職といいますか、課長職についていました。 ――差し支えなければ、年収はどのくらいでしたか? ファイターズ 750万円くらいでしたね。実は、私は大学時代に留年に留年を重ねて、卒業までにかなり時間がかかったんですよ。バブル期に大学に入学して、卒業する頃には就職氷河期。もう浦島太郎のような状態で……なかなか勤め先が決まらずに苦労して、ようやく小さな会社にパ
今年のノーベル生理学・医学賞の受賞者に選ばれたカタリン・カリコ博士(68)。 ここでは『コロナ後の未来』(文春新書、2022年)に収録された、カリコ氏のインタビューを特別に公開する(全2回の1回目/続きを読む)。※年齢・肩書きなどは、刊行時のまま つい数年前まで、ごく限られた研究者にしか知られていなかったカタリン・カリコ氏(67)だが、新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)用ワクチンの開発者として世界中で知られるようになった。 ファイザー/ビオンテックとモデルナがワクチンとして初めて活用したのが、メッセンジャーRNA(以下、mRNA)である。1978年にハンガリーのセゲド生物学研究所で研究者としてのキャリアをスタートさせたカリコ氏は、そのときからRNAを研究テーマとしていた。カリコ氏は40年以上にわたってRNAについて研究し、ついにワクチンとして実用化させたのだ。 カリコ博士の
石碑には、左方向を差す矢印とともに“喜和田鉱山跡”と大きく彫られている。その下には、寛文9年(1669年)からはじまり、後に世界最高品位のタングステン鉱脈が見つかって繫栄したものの、平成4年(1992年)に閉山したという喜和田鉱山の歴史が書かれていた。わざわざ矢印が書かれているので、「これは鉱山跡が見学できるのではないか」と、矢印に従って来た道を引き返すことにした。 喜和田鉱山跡の記念碑 15年前からめくられていない“鉱石資料館”内のカレンダー “ひと山当てる”鉱山開発にはロマンがあるし、栄華を極めた産業が衰退してゆくと、町全体が衰退してしまう。鉱山のリアルな痕跡が消えてしまう前に、鉱山跡や、その周辺の街の様子を見ておきたいと日頃から思っているのだ。当初、山口県を訪れる目的は手掘のトンネルだったが、思いがけず鉱山跡が見られる機会を得られ、ワクワクしていた。 しかし、これまで走ってきた道のり
「主文 被告人を懲役5年に処する」 東京地裁718号法廷。9月24日午後3時。傍聴席から向かって左側の扉が開くと、まっすぐに前を向いて黒いスーツ姿の女が入ってくる。緊張からか表情は強ばり、鋭い視線でこちらを一瞥する。睨まれているのではないか、そう感じる。 北井小由里被告(24)は殺人と死体遺棄の罪に問われている。 「北井小由里です」証言台の前に立ち、裁判長から名前を尋ねられると初公判の時と同じく、“また”小さい声で名乗る。ほどなくして裁判長が主文を読み上げる。「被告人を懲役5年に処する」その瞬間、北井被告は言葉を発せず、まっすぐ前を見つめ、瞬きをする。呆然としているように見える。 罪となるべき事実 北井被告は、大学に通う傍ら、アルバイトをしていた性風俗店の客との間に子どもを妊娠。出産予定日をおよそ1カ月後に控えた2019年11月3日午後、神戸から就職活動のため航空機で上京。搭乗直前に始まっ
いま、世界各国が、中国の公安機関の進出に神経を尖らせている。中国の地方政府の公安局が、海外に秘密警察の拠点(通称「海外派出所」)を設置するケースが続出しているのだ。なお、中国を含む世界192カ国が批准する「外交関係に関するウィーン条約」では、他国内において在外公館以外に許可なく政府関連施設を設置することを禁じている。海外派出所は明確な国際条約違反だ。 秘密警察の拠点では、在外中国人の免許更新などのほか、中国人留学生の監視、スパイ活動、さらには反体制派への脅迫やテロ予告などもおこなっていることが、米国FBIの調査などから明らかになってきた。 そんな秘密警察の拠点は日本にも複数ある。加えて、ある施設は中国大使館員が出席した会合の席上で設置が決定されており、中国大使館が日本に対する主権侵害と国際条約違反に堂々とお墨付きを与えていたことが、ルポライターの安田峰俊氏の調査で明らかになった。安田氏は「
5月21日に閉幕したG7広島サミット。地元・広島での開催とあって、岸田文雄首相(65)にとっては“一世一代の晴れ舞台”だった。特に19日、バイデン米大統領を含むG7首脳が揃って原爆資料館を訪問した際には、 「バイデンに分かってもらえた……!」 と、興奮冷めやらぬ様子だったという。 政治部デスクが言う。 「核なき世界を目指す岸田首相は、『首脳に被爆の実相を見てもらう』と意気込んでいた。資料館での見学内容は非公開だったためアピール度には欠けましたが、首相は高揚感に溢れているようです」 何より注目を集めたのがウクライナのゼレンスキー大統領の“電撃来日”だ。 「4月末にウクライナ側から対面参加の打診があったものの、日本側は本当に来られるのか半信半疑。しかしウクライナ側はフランスにかけあって航空機を確保するなど、訪日の段取りを整えた。日本が正式に招待を決定したのは1週間ほど前のことでした」(同前)
◆ ◆ ◆ 「普通の人」の遭難を取材する理由 羽根田治といえば日本における「山岳遭難ルポ」の第一人者として知る人ぞ知る存在である。『山はおそろしい』『ドキュメント 道迷い遭難』『山岳遭難の傷痕』『生還』……自身も登山を趣味とし、日本山岳会会員で長野県山岳遭難防止アドバイザーを務める羽根田が、事故の当事者たちへのインタビューを通じて、事故の核心と人間心理の綾に迫っていく作品群は、圧巻の一言に尽きる。 そもそも羽根田はなぜ「山岳遭難ルポ」を手掛けるようになったのだろうか。 「ライターの仕事を始めたころに山岳警備隊の本(『山靴を履いたお巡りさん』)をまとめる仕事を手伝ったんです。そのときに隊員らからいろいろな話を聞いていく中で、新聞やテレビで報じられる遭難事故のニュースの裏には、遭難者や救助者たちの知られざる思いやドラマがあるんだな、と感じたのが最初のきっかけです」 そう語る羽根田の表情は、著作
ペナントレース開幕直前の3月28日未明、中日ドラゴンズに激震が走った。 ジャリエル・ロドリゲスがキューバから亡命し、MLB移籍を目指してドミニカ共和国に到着した、と報じられたのだ。この“スクープ”をレポートしたのは、キューバ野球に関する著作もある、MLB専門記者のフランシス・ロメロ氏。その後、同じくロメロ氏のTwitter上で、ドミニカ共和国のジムでトレーニングをするジャリエルの姿が報じられたのみで、未だにこれといった続報は届いていない。 日本での報道のほとんどが「亡命か?」と断定を避けた書き方をしているのは、まだ「悪質な代理人に誘拐同然で連れ去られてしまった」という可能性もあるからだ。なので、ドラゴンズファンにもこの点には留意した上で、この件には注視してもらいたい。この種の騒動は、キューバからの亡命者だけでなく、国境を跨いで活動するスポーツ選手にはよく降りかかることがあり、前例もある。だ
【危険度C:政治的に「敏感」な問題に触れる】 ・「敏感」な単語を微信(WeChat)で書く、話す。 ・「敏感」な単語を検索する。 ・「敏感」な地域に自発的に行く。 ・「敏感」な問題を中国人と話す。 微信(WeChat)は中国人の誰もが使っているコミュニケーションアプリで、日本のLINE以上に生活に密着した存在だ。ただし、会話内容はすべてモニタリングされており、公安がその気になればいつでも調べられるようになっている。 だが、日本人同士で日本語でやりとりしている場合などにそのことを忘れて「今日は天安門事件の記念日ですね」「習近平さんが体調を崩したらしいです」などというメッセージを書き込む人がいる(以前、わざわざ微信で「安田さんの著書『八九六四』を読みました!」と挨拶してきた人物がいて、張っ倒したくなったことがある)。 もちろん、中国の検索サイト『百度』やSNS『微博』『小紅書』などで「六四天安
親からのネグレクトが理由で、生後4か月のときに保護される ――山本さんが乳児院に入るまでの経緯を教えてください。 山本昌子さん(以下、山本) 生後4か月のとき、親からのネグレクト(育児放棄)が理由で、乳児院に保護されるに至りました。 母親が私を残して家を出て行って、それにもかかわらず父親は私を放置していたらしくて。父の姉が心配して見に来てくれたときには、かなり衰弱していて。救急車で病院に運ばれたとき、医者から「あと1~2時間遅ければ死んでいた」と言われたそうです。 ――それで保護されたんですね。 山本 はい。父と母は年齢が20歳も離れていて、私が生まれたとき、父は47歳でした。結婚後は父の実家で暮らしていたのですが、そこは由緒ある家柄で。しかも長男だったんですね。なので「男は家を守る」という家父長制的な考え方も強く、育児や家事は母にすべて任せていたようです。 年齢が離れていることを理由に、
2022年7月8日、安倍晋三元首相が奈良で撃たれた事件を知った宗教2世の小川さゆりさん。最初は犯人に嫌悪感を抱いていた彼女だったが、山上徹也の人生を知るうちに、感情は複雑なものになっていく……。 宗教2世という共通項を抱えた彼女が、山上被告に思ったこととは? 彼女の壮絶な半生を綴った初の著書『小川さゆり、宗教2世』より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む) ◆◆◆ 「被害者」は私だけじゃなかった 2022年7月8日、安倍晋三元首相が奈良で撃たれた事件を知ったとき、私は横浜の自宅で仕事をしていました。生まれたばかりの子どもの世話をしながらだったので、日中はニュースを全く見ていませんでした。 「安倍さんが殺されたみたいだよ」 夕方、帰宅した夫にそう聞いたときは、「えっ」と大きな声が出ました。 でも、私がもっと驚いたのはその日の夜、テレビのニュースを見ていたときです。山上被告が「
畑さんは1935年4月17日生まれ。福岡県福岡市出身。医師だった父親が満州国に赴任したため、幼少期を満蒙開拓団の村で過ごすことになった。ここで狼と犬の雑種を飼う等動物に慣れ親しむ生活を送ったことがその後の畑さんの人生を決めたようにも思う。 太平洋戦争さなかに帰国。父の郷里・大分県日田市で中高時代を過ごしたあと、東京大学理科II類に現役合格。父からは医学部への進学を期待されるも大いに悩んだ結果、動物学を専攻。 その後は学習研究社の映像部門に就職し主に学習映画の製作に携わったが、会社の方針に反発。ほどなく辞め、文筆業に専念していく。 ’67年、「われら動物みな兄弟」を刊行。翌年日本エッセイスト・クラブ賞を受賞すると、’70年にはムツゴロウシリーズ第1作「ムツゴロウの博物志」を発表した。以後、ノンフィクション作家として活躍する。 その間、中学時代の同級生だった女性と結婚。一女をもうけるが、その娘
Aさんの反論に対し、「嘘ばかり」と別の留学生が告発 一方のAさんは3月21日配信の「NEWSポストセブン」の取材に応じ、「隼都君は一度しか叩いていない」「日常的に体罰を与えていたことはない」と小誌記事に反論した。 また、壱岐市の「いきっこ留学制度」を担当する壱岐市教育委員会の久保田良和教育長もこう語る。 「日常的に叩かれたり怒鳴られたりしていたら、椎名君は3年半もそこ(Aさん宅)にいるわけがないんです。それだけ、親代わりで優しくされていたということだと思うんですね。今後は定期的に質問用紙を用意して、子どもたちの声をちゃんと聞けるようにしていきます」 遺体が発見された原島の海岸 こうした反論に対し、以前Aさん宅で椎名君と同居していた留学生Bさんは「嘘ばかりついて、あり得ない。本人が自覚していないとしか言いようがない」と重い口を開いた。 「このままでは何もなかったことにされてしまうので話します
被告人「初めの頃にあったようなないような……。胃腸風邪になって、病院に通院した」 検察官「達也さんにはお金を渡していた?」 被告人「1000円とか、2000円とかずつぐらい。月にしたら1万3000~1万4000円ぐらい」 検察官「給料はあなたに渡していた?」 被告人「最初は長女に渡していたけど、長女が出て行ってからは私に直接渡していた」 検察官「主尋問で月6万~7万と言っていたが、もっと多くないか?」 被告人「そんなことはない」 検察官「これは裁判所に証拠として提出されているものですが、達也さんの給料は2月に10万円、3月に17万円、4月に20万円とあるが」 被告人「絶対にそんなにもらっていない」 LINEには《もらった、ハゲの預かってるぜ》 検察官「Xが勤めていた解体屋で働くようになってからは、あなたがXに指示して給料をもらってきていたのでは?」 被告人「違います」 検察官「これはあなた
食用昆虫科学研究会の理事長・佐伯真二郎氏。現在は国際保健NGOの活動として、ラオス農村部の栄養と所得を改善するために昆虫養殖普及の技術開発を担っている。Twitterアカウント名は「蟲喰ロトワ」(写真:佐伯氏提供) 「例えば昆虫食初心者に、アレルギーが起こりうることを事前に説明しない。イベントや動画配信で昆虫の生食パフォーマンスをする。罰ゲームや騙し討ちに使う。要は提供者の不手際や、目立ちたがり屋が調子に乗ることで、食中毒やアレルギーなどの食品事故が起こるだろうと。そして世間がそれ見たことかと、提供者と食べた人を『自業自得』と責めるだろう。そう予想していました。 だからせめて私が参加する昆虫食イベントでは、誤解による食品リスクを最小限にするため、説明の上で同意書を書いてもらってから提供するなど、万が一の事故や炎上が起こった時の備えをしてきました」 「コオロギ食」大炎上のきっかけ ところが今
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