「香港国家安全維持法」の施行から1年が過ぎた。声を上げてきた人たちが逮捕されるなど、言論統制が強まっている。香港や中国の情勢から、日本の私たちは何を学べるのか。 「国安法」という「劇薬」 香港は1997年にイギリスから中国に返還されました。香港では返還が決まってから、選挙制度の改革などが行われました。1国2制度の下、人々は自分たちのやり方で民主主義を実現していこうという期待を抱いていました。しかし、中国の影響力が大きくなるにつれ、それが難しくなってきました。自分たちの追い求める社会を実現できないかもしれない。さらには、今まで当たり前のように享受してきた自由が奪われてしまうかもしれない。香港の人たちは危機意識を高めていました。 2014年の「雨傘運動」は、そうした流れの中で起きました。愛国的な教育制度を導入しようとする当局に対し若者たちが声を上げ、民主的な選挙制度の導入を求めました。 201
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