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ブックマーク / www.a.u-tokyo.ac.jp (8)

  • C<sub>4</sub>植物の光合成能力と環境適応力はC<sub>3</sub>植物よりも進化的に優れている――地球温暖化・気候変動に適応する植物の開発へ期待―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    ホーム 研究成果 C4植物の光合成能力と環境適応力はC3植物よりも進化的に優れている――地球温暖化・気候変動に適応する植物の開発へ期待―― 発表のポイント C4植物とC3植物において光の強さの変化に対する応答を調べたところ、C4植物、C3植物とC4植物の中間型、C3植物の順に光合成誘導と気孔応答が素早く、環境に素早く適応する能力を持っていることが分かりました。 C4植物はC3植物から進化する過程でCO2濃縮機構という機能を獲得し、高温・乾燥地域に適応していると考えられています。この性質が、野外で日常的にさらされている変動光に対してどのように応答しているかを明らかにしました。 研究成果は、植物が進化の過程で獲得した形質の有用性を証明するとともに、この優れた形質をほかの植物に導入し、将来の地球温暖化・気候変動に適応した植物を作出することの可能性を示しました。 発表概要 東京大学大学院農学生命

    C<sub>4</sub>植物の光合成能力と環境適応力はC<sub>3</sub>植物よりも進化的に優れている――地球温暖化・気候変動に適応する植物の開発へ期待―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
  • その場所ならではの土壌微生物の構成が落葉分解の進行の鍵 ――落葉分解のホームフィールド・アドヴァンテージ現象を解明―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表のポイント 樹木の生育地の土壌に特有な微生物叢が落葉を効率的に分解することを明らかにしました。 森林の炭素動態に土壌微生物の構成の特有性が重要な役割を果たしていることを示す新知見です。 この成果は、森林生態系における分解プロセスと土壌微生物叢の関係の理解に役立ち、土壌の健全性維持に貢献することが期待されます。 研究により明らかになった落葉分解のホームフィールド・アドヴァンテージ現象の概要 発表概要 東京大学大学院農学生命科学研究科の平尾聡秀講師と執行宣彦大学院生(研究当時、現:森林総合研究所研究員)、千葉大学大学院園芸学研究院の梅木清教授による研究グループは、落葉分解のホームフィールド・アドヴァンテージ(HFA)現象(注1)の生態学的メカニズムを明らかにしました。 研究では、森林の異なる標高間で土壌と落葉を相互に入れ替える野外実験を行うことで、落葉が来分解されていた場所の土壌にお

    その場所ならではの土壌微生物の構成が落葉分解の進行の鍵 ――落葉分解のホームフィールド・アドヴァンテージ現象を解明―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
  • 脊椎動物が極めて多様な味覚を持つことを発見――旨味と甘味の味覚の起源に迫る―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表のポイント 旨味・甘味受容体(※1)を構成するTAS1R遺伝子(※2)は従来3種類のみと考えられてきたが、脊椎動物全体で11種類存在することを発見 多くの脊椎動物が、ヒトよりも多くの種類の旨味・甘味受容体を有し、多様な味覚を持つことを解明 脊椎動物は、進化の過程で多様な味覚の受容体を持つことで、地球上のさまざまな生息環境に適応してきた可能性を示す研究成果 発表概要 近畿大学農学部(奈良県奈良市)准教授 西原秀典、明治大学農学部(神奈川県川崎市)特任講師 戸田安香、同教授 石丸喜朗、東京慈恵会医科大学(東京都港区)教授 岡部正隆、情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所(静岡県三島市)教授 工樂樹洋、東京大学大学院農学生命科学研究科(東京都文京区)特任准教授 岡田晋治らの研究グループは、従来3種類しかないと考えられていた、旨味と甘味を感知する受容体を構成する遺伝子が、脊椎動物全体で11種

    脊椎動物が極めて多様な味覚を持つことを発見――旨味と甘味の味覚の起源に迫る―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
  • 絶滅生物の痕跡は現生生物のどんなゲノム領域に残りやすい? ――アゴハゼのゲノム解析が暴く「ゲノムの中の幽霊」―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    ホーム 研究成果 絶滅生物の痕跡は現生生物のどんなゲノム領域に残りやすい? ――アゴハゼのゲノム解析が暴く「ゲノムの中の幽霊」―― 発表のポイント アゴハゼの種内系統の1つが、絶滅した“ゴースト系統”との古代の交雑により誕生したことを示しました。 絶滅したゴースト系統由来のゲノムが受け継がれたゲノム領域や、逆にゴースト系統由来のゲノムが失われてしまったゲノム領域の特徴を初めて解明しました。 研究の成果は、絶滅系統が現在の生物多様性に果たす役割や、生物の交雑ゲノム構成を決める普遍的なルールの解明に繋がると期待されます。 発表内容 東京大学大学院農学生命科学研究科附属水産実験所の加藤柊也大学院生、平瀬祥太朗助教、菊池潔教授らの研究グループは、アゴハゼというハゼ科魚類の種内系統の1つが絶滅した“ゴースト系統(注1)”との交雑により誕生した系統であることを示しました。さらに、この種内系統について

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  • 都市の熱さで植物は赤く進化する ―ヒートアイランドへの急速な適応進化を初めて実証― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    千葉大学大学院園芸学研究院の深野祐也准教授、東京大学大学院農学生命科学研究科の矢守航准教授、内田圭助教、東京都立大学大学院理学研究科の立木佑弥助教、かずさDNA研究所植物ゲノム・遺伝学研究室の白澤健太室長、佐藤光彦研究員らの共同研究グループは、都市の高温ストレス(ヒートアイランド)によって、カタバミの葉の色が赤く進化し高温耐性を獲得していることを発見しました。この成果は、ヒートアイランドによって植物が進化していることを明らかにした初めての成果です。今後、温暖化が進んだ世界の生物動態の予測や、高温下で栽培される農産物の開発につながる可能性があります。研究成果はScience Advancesで2023年10月20日(米国東部時間)に電子出版されました。 研究の背景 都市の最も顕著な特徴は、アスファルトやコンクリートで地表面が覆われることです。このような不透水性の地表面は、熱を吸収・発生させ

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  • 日本列島のつる植物はよじ登り方で分布パタンが異なる ――木本性つる植物群集の機能的生物地理学―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表のポイント 温帯を中心とした地域で木性つる植物の分布状況を踏査し、分布に関わる環境要因を包括的に検証しました。 登攀様式の異なるつる植物では分布に関わる環境要因が異なり、特にRoot climberと呼ばれるつる植物では密度やバイオマスと気温との関係がこれまでつる植物で知られていたパタンと異なること、雪との関わりが強いことがわかりました。 環境勾配に沿ったつる植物群集の登攀様式の構成の変化は、森林におけるつる植物群集の機能的生物地理学の重要性を示しています。 発表概要 東京大学農学生命科学研究科生圏システム学専攻の日下部玄(博士課程)と日浦勉教授、森林総合研究所の森英樹研究員は日列島の亜熱帯から亜寒帯に及ぶ19の森林の踏査とデータ解析から、木性つる植物の分布パタンはつる植物の登攀様式(注1)によって異なることを明らかにしました。 これまで、気候帯を跨ぐような規模でのつる植物の分布

    日本列島のつる植物はよじ登り方で分布パタンが異なる ――木本性つる植物群集の機能的生物地理学―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
  • なぜ現代人には虫嫌いが多いのか? ―進化心理学に基づいた新仮説の提案と検証― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表者 深野 祐也(東京大学大学院農学生命科学研究科 附属生態調和農学機構 助教) 曽我 昌史(東京大学大学院農学生命科学研究科 生圏システム学専攻 准教授) 発表のポイント 現代社会に広くみられる虫嫌いの理由を、進化心理学的観点(注1)から提案・検証しました。 13,000人を対象としたオンライン実験・調査の結果、都市化によって、①虫を見る場所が室内に移ったこと、②虫の種類を区別できなくなったことが、虫嫌いの強さと嫌う種数を増やす原因であることが分かりました。 結果をもとに、虫嫌いの緩和に向けたアイデアを提案しました。 発表概要 東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構の深野祐也助教らは、昆虫をはじめとする陸生節足動物(以下、総称して「虫」と呼ぶ)に対する否定的な認識(以下、虫嫌い)が世界的にみられる原因を、進化心理学的観点から検証しました(図1)。虫嫌いは世界中、特に先進

    なぜ現代人には虫嫌いが多いのか? ―進化心理学に基づいた新仮説の提案と検証― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
  • 「ペロ・・・これは同種の味!!」つる植物は接触化学識別(味覚)を使って同種を避けている

    ◆つる植物の巻きひげが、動物では味覚と定義される「接触したものを化学的に識別する能力」を持ち、同種の葉への巻き付きを忌避していることを発見しました。また、その識別に関与する物質を特定しました。 ◆巻きひげの素早い巻き付き運動はダーウィンの時代から研究されていますが、巻きひげが接触した物体を化学的に識別し、巻きつく相手を選ぶ能力があることは全く知られていませんでした。 ◆今後、つる植物の味覚を詳細に解明することで、つる植物の巻き付きを制御できるようになる可能性があります。 東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構の深野祐也助教は、ブドウ科つる植物であるヤブガラシの巻きひげが、接触によって同種の葉を識別し、巻きつきを忌避する能力を持っていることを発見しました。また、その識別に関与する物質は、ヤブガラシの葉中に高濃度に含まれるシュウ酸化合物であることを特定しました(図1)。 巻きひげ

    「ペロ・・・これは同種の味!!」つる植物は接触化学識別(味覚)を使って同種を避けている
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