砂丘地に設置したソーラーパネルの下でシイタケ栽培に取り組む小野寺良信さん=山形県酒田市で2023年3月13日午前11時42分、長南里香撮影 国が農業再生の新たな手法として営農型太陽光発電の導入を推進する中、「スマホで買える太陽光発電所」をうたって出資を募っていた山形県酒田市のベンチャー企業「チェンジ・ザ・ワールド」が2月に破産した。配当を得ながら環境に貢献し、耕作放棄地を減らし農業再生にもつながるという事業内容に賛同した債権者は全国で1万2194人に上ったが、事業は宙に浮いた。一方、過疎化が進む地方では営農と発電の両立に活路を見いだそうと地道に奮闘する農家もいる。農作物と再生可能エネルギーの「二毛作」は絵に描いた餅なのだろうか。【長南里香】 「スマホで買える発電所」出資募る 営農型太陽光発電は、農地に支柱を立てて太陽光パネルを設置して発電し、その下で作物を育てる。売電による収入増が期待でき