面接で素晴らしい人材に出会えたからといって、その人が求めているポジションに最適かどうかはわからない。なぜなら採用面接の場では、学歴や経歴、あるいは魅力的な外見や巧みなトークによって、本来見極めるべき必要な資質やスキルから焦点が外れてしまうことが少なくないからだ。本稿では、そうした第一印象や直感に頼るといった採用の落とし穴を避け、短い時間の中で応募者の資質を適切に評価するためのヒントを伝授する。 ジェームズは、大手クリニックを率いる眼科医だ。医療に情熱を燃やす彼は、クリニックの経営業務を任せられる人を雇いたいと考えた。 200通以上の履歴書に念入りに目を通し、身元調査を行い、最終的にマイクを採用することに決めた。マイクは最高水準の大学でMBAを取得し、新規採用者に必要なすべての条件を満たしているように思われた。 ところが数週間も経たないうちに、ジェームズはマイクの採用は大失敗だったことに気づ