グレン・グールドに関する書籍をさらに読んだので、感想第三弾。 【グレン・グールド演奏術】ケヴィン・バザーナ著 サダコ・グエン訳 白水社CD付 税抜き5,400円 今回は大著だ。値段も高いが、ちょっと大き目の単行本で、グレン・グールドの演奏を楽譜とともに説明するためにCDがついている。原書は、ケヴィン・バザーナ(カナダ人。音楽ライターで音楽史と文学の博士号を持っている。)がカリフォルニア大学で書いた博士論文に手を加える形で1997年に出版され、日本語版初版は2000年に出版された。本書は、その新装版であり2009年に出版された。グールドの演奏の特徴や音楽に対する思考を中心にしたこれまで読んだ本の中で最大の大作だ。 ケヴィン・バザーナは、映画「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」でグールド研究者として登場し、グールドの様々な姿を紹介している。グールドは生涯独身をとおし、私生活を一切