関東を旅していると、頂部が山形をした板状の供養塔に出くわすことがある。それが印象深く感じるのは形が珍しいからだけではない。翠緑の石は自然の中にあって際立つ存在感を放つ。このブログでも「だけども問題は今日の雨、みのがない」で紹介したことがある。それは緑泥片岩という石材であった。 中国地方では板碑そのものを見かけることが少ない。本日は山陽本線の傍らに立つ貴重な板碑を紹介しよう。 備前市吉永町福満に「倉吉の板碑」がある この地は山陽本線と並行して岡山県道・兵庫県道96号岡山赤穂線が通過している。この県道はかつては岡山県道1号として知られた東西交通の主要道である。古代や中世の山陽道もこのルートを通過していたようだ。 人の往来が多い場所に供養塔が建てられるのはありがちなこと。この板碑はいつ建てられたのだろうか。説明板を読んでみよう。 市指定文化財 倉吉の板碑 昭和六十二年三月二十六日指定 この板碑は