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ブックマーク / osamuharada.hatenablog.com (3)

  • 雪岱ゑがく夏物語 - 原田治ノート

    7月号の芸術新潮、ぼくのコラムは小村雪岱です。今回も自前で、昔から持っていて永年眺め続けていた木版画のうちから二点。『蛍』(右の写真はその部分)と、団扇絵の『月』という作品です。夏にちなんだ画題であるのと、挿絵的な解釈をぼく自身がしている事を書いたので「夏物語」というタイトルにしました。いつもコラムで難しいなと思うのが、図版が小さいのと、印刷では実物の美しさの10%も出ていないことだけれど、これは雑誌だから仕方ない。ブログではもっと無理。しかも素人の拙い雑文で、視覚的な美術の良さを人に正しく伝えるのは、ほんとうに難しいもんだな、などといつも忸怩たる思いで書いています。それでもコラムの連載を続けているのは、ただただ美術が好きで黙ってはいられないという、いたって単純な理由からなのです。例えば、もっと小村雪岱を多くの人に知ってもらいたい。大げさに言うと、現代人が忘れかけてしまった日人の美意識を

    雪岱ゑがく夏物語 - 原田治ノート
  • さよなら奥村書店 - 原田治ノート

    昨日、元FRB議長で金融界のマエストロと呼ばれたグリーンスパンが、中国の上海株にバブル経済の特徴が現れたことを講演したという。すでに都市に限定された土地バブルは、現在パリやロンドン、ローマ、ミラノなどを襲い、土地は高騰しすぎて誰も住めなくなるという冗談が囁かれているそうだ。いよいよ世界バブルが始まったらしい。かつて東京では六木ヒルズで官民一体の再開発が始まったけれど、最近はヒルズを借りていた会社(外資系か)が引越しをしだして空家が出ている。ホリエモン(懐かしいな)や、回転ドア児童殺人事件、恐怖の高層エレベーター故障など、開けてみたらロクでもなかったヒルズのバブルは終わっちゃったのか。現在の東京で、地上げ屋が徘徊して土地バブル進展中の場所は、銀座だそうです。古い町並みは無くなり、ビルの谷間にわずか残った古い店舗も次々と姿を消してゆきつつあります。 銀座・奥村書店(id:osamuharad

    さよなら奥村書店 - 原田治ノート
  • 小村雪岱の浴衣 - 原田治ノート

    この間、当ブログをご覧くださった小村雪岱の遠縁にあたる方から、雪岱没後のお香典返しに配られたという、雪岱デザインの浴衣をいただきました。有難く頂戴して、感激いたしました。包みを開けると、なんとも爽やかな藍染浴衣で、やはり雪岱独自のモダニズムを感じさせる平面デザインです。ご遺族からこれは「突っかけ侍」(子母沢寛著)の挿絵からの転用であると聞かされていたらしいのですが確認はできなかった由。図柄は橋の上に立ち、手拭をほっかぶりした着流しの男です。腕は「弥蔵」に組んでいます。切られ与三郎が玄治店の外で待っている場面のようなポーズで、何かワケ有りといった風情。しかしここではもちろん惚れた女を待っている姿としてみたい。これは勝手なぼくの思い込み。橋の下には、川の流れに見立てた縦縞が並ぶというところが、ほんとの「粋」というものですね。物語性と抽象性が共存する、これぞ小村雪岱のデザインです。 最近は著名?

    小村雪岱の浴衣 - 原田治ノート
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