『万葉集』と『星の王子さま』の共通点? ──日本では、作家のリービ英雄が『英語でよむ万葉集』という新書を書いています。『万葉集』の全訳に取り組む詩人・翻訳家のピーター・J・マクミランも『英語で味わう万葉集』という新書を書いています。日本人が英語で『万葉集』を読むのを推奨しますか。 推奨はしません。いちばん重要なのは、どんな言語でも構いませんから『万葉集』を読むことです。でも、なぜ英語なんですかね。これも『万葉集』は簡単だから、英語にしてもいいという意識の表れだと思いますね。それはいいことでもあれば、悪いことでもあります。 やはり面白いのは、英語で味わう対象が『古今和歌集』ではなくて『万葉集』だというところです。 たぶん『古今和歌集』の日本語は、やはり教育の場で勉強する対象のひとつですので、当時の日本語といまの日本語には一種のつながり、連続性があるという意識が働くのだと思います。 でも奈良時