いま、「比と割合の問題」を間違える大学生が目に見えて増えている。 税込の代金が定価の1.08倍(消費税分)になることが説明できない、「2億円は50億円の何%か」が答えられない......などなど。 この問題の本質はどこにあるのか。日本の数学教育に危機感を抱いてきた桜美林大学リベラルアーツ学群教授の芳沢光雄氏が、著書『「%」が分からない大学生 日本の数学教育の致命的欠陥』を基にこれからの「学び」のあり方を問い直す。 20世紀から21世紀になって、各種経済データの見方で大きな変化があった。例えば、1万人の社員で1000億円の利益を上げる企業と、100人で100億円の利益を上げる企業を比べるようなとき、20世紀までの「足し算」から21世紀は「割り算」による「1単位当たり」の視点で考える時代になった。そこで現在においては、「%」の発想が基本になる。 「%」が理解できない大学生たち ところが、この「
![10%の食塩水1kg作るのに必要な塩と水は? 大学生が「%」を分からない絶望的な日本](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0f6afea29bd3a4acd27182ebc4f86266173569b6/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.newsweekjapan.jp%2Fstories%2Fassets_c%2F2019%2F05%2F101catsiStockPhoto-thumb-720x480-159497.jpg)