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ブックマーク / ryojikaneko.blog78.fc2.com (5)

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 ポリティカル・ユニオニズムというもの

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 年末から戦後の賃金史を考えていて、その絡みで労働運動の歴史も考えていたわけですが、やっぱり賃金を勉強する際に労働組合のあり方という、やや大上段に構えた問題を考えないといけないと思います。私はずっと言っているのは、労働組合は来、熟練工から始まったのであり、腕があるということこそが交渉力の源なんだ、ということです。それを忘れてしまってはいけない。これは言い換えれば、ビジネス・ユニオニズムと言ってもいい。 それでも、労働組合運動は、その運動の質として、おそらく二つの情熱があった。その一つは間違いなくビジネス・ユニオニズム。そして、もう一方はソーシャル・ユニオニズム。実は連合が出来た後、遅々たる歩みではあっても、ソーシャル・ユニオニズムが少しず

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 アダム・スミスの専門職高報酬論

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 T.H.マーシャルに「社会構造と社会政策との関連における専門職業主義(professionalism)の最近の歴史」という面白い論文がある。マーシャルの議論も面白いのだが、そこにアダム・スミスの引用がなされていたので、これは面白いということで、さっそく、国富論を引いてみた。 Fourthly, The wages of labour vary according to the small or great trust which must be reposed in the workmen. The wages of goldsmiths and jewellers are every-where superior to those of

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 理論科研夏合宿2011

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 週末に歴史班の研究会があり、その第一部が菅山さんのの検討で、不肖私も報告させていただきました。第二部報告の森さんがA4で8枚、それから第三部報告の院生の堤さんが10枚、という、その数字を聞いたときは、こいつらおかしいすごい熱心だなぁと思いましたが、私のレジュメは1枚、それに先日の書評です。全体的には書評の解説です。後から分かりましたが、御両人ともそれだけ苅谷先生への愛情が深いということでした。 菅山先生ご人と議論しましたが、私にとっては取り立てて驚くようなことはありませんでした。ただ、コミュニケーションを取れたことは大事だし、何より菅山さんも制度学派なんだなとしみじみ感じ入りはしましたが、それは感傷のようなものです。誰だかにもっと激しい

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 ハルゼー『イギリス社会学の勃興と没落』に触発されて

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 6月16日(木)に澤田さんのところでかねてから尊敬する教育社会学者・潮木守一先生の講演があるそうなので、ずっと楽しみにしている。潮木先生は3月の理論科研にいらしたそうだが、私はその日、何か別の用事で参加できなかったのだ。今回は先生が訳されたハルゼーの『イギリス社会学の勃興と凋落』がメインのネタとのこと。 最初に言っておくけど、このは社会政策学徒は絶対読まなきゃダメ。このを読むと、イギリスの社会学がsocial administration and social policyとして発達してきた歴史がよく理解できるし、そのことを理解した上でギデンズ『社会学』を読むとなお勉強になろうと思う。イギリス語のsocial policyを社会政策と訳

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 第122回社会政策学会、初日

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 今日は社会政策学会の初日。朝はMIS(Minimum Income Standards)の報告を聞きに行った。その方法は斬新で、研究者だけでなく、その地域に暮らす市民がその地域で暮らしていくために最低必要な消費を決めていくというものである。一つ一つのプロセスを丁寧に説明して下さるので、とても参考になった。ただ、これに限らず、最低生活の設定は、一つの方式を絶対視するのではなく、どれにも利点と限界があるのだから、複数の方法の調査を行うことが重要だ、ということを岩田正美先生は何度か仰っていた。 午後の共通論題「変化する教育訓練とキャリア形成」はあまりに内容が酷かった。佐藤厚報告は企業が訓練に掛ける費用(時間も含めて)が減っていて、それを補う職業訓

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