パレスチナ自治区ガザ地区の海辺で屋台カフェを営むモハメド・アブ・アシさん(2015年9月2日撮影)。(c)AFP/MOHAMMED ABED 【10月12日 AFP】ムアマル・キデルさんは結婚間近だったが、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での生活がもたらす特殊なプレッシャーの中で、限界点に達した。 21歳のパレスチナ人の彼は最近、ねずみ用の毒を飲んで自殺を図った。未遂に終わり、治療を受けたキデルさんは「すべてのドアは閉じていた」と語った。果物を売る屋台を営むキデルさんは、警察の取り締まりを何度も受けて閉店に追い込まれ、収入を奪われたと説明した。 イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が実効支配し、2008年以来イスラエルとの3度の紛争で壊滅的状況にあるガザ地区では、自殺や自殺未遂が増えている。伝統的、宗教的価値観に支配されたガザで自殺はタブー視されているため、公式な統計を