《『Voice』215年3月号[特集:ピケティと格差社会]より》 2008年の大晦日に、大量の派遣切りなどで仕事と住まいを失った失業者に寝場所と食事の提供、弁護士等による各種相談サービスを提供する目的で開設された「年越し派遣村」。東京の日比谷公園内で行なわれたこの支援活動を機に、貧困問題に関する報道が急増した。 その後しばらくメディアでの扱いは減っていたが、2014年1月にNHK「クローズアップ現代『あしたが見えない~深刻化する“若年女性”の貧困~』」が放送されたころから、再び貧困問題が注目を集めている。 裏社会や触法少年少女の取材を続ける鈴木大介氏が昨秋上梓した『最貧困女子』(幻冬舎新書)も話題の書だ。「取材相手の迷惑になるといけないから」とメディアでの顔出しをいっさい禁じている骨太のルポライターに、知られざる「貧困」の実態を聞いた。 <聞き手:オバタカズユキ(フリーライター)> マイル