「第二革命か」とも言われた11月下旬のエジプト、タハリール広場を主とする抗議運動はしぼみ、軍部のシナリオどおりに議会選挙が実施された。現状から今後の動向の関連をメモしておこう。 議会選挙でイスラム政党が躍進することは予想通りのことだが、論点は軍部が権限移譲を行うかにある。 単純な話、来年、軍部が権限移譲を行えば、この一連の争乱は結果的にクーデターとは言えないものに変貌する。軍部の権限移譲がなければ、歴史評価としてもただのクーデターで終わることになる。 11月下旬の抗議運動は、そもそも軍部に支えられた暫定政府が、軍最高評議会の意向を受け、早々に独自に新憲法指針を出したことへの反発が発端であった。この指針では、軍予算について軍部に全決定権を持たせるとしていた。 構図は選挙前の11月30日ワシントンポスト社説「Will Egypt’s generals respect the power of