あいちトリエンナーレ『表現の不自由展、その後』展示を私は見ていない。私はあまりこの展示に関心がないからだ。理由は単純で、報道を通して知るだけだが、これらは、およそ芸術と呼べるようなレベルに達してない作品だと感じたからである。 もちろん、そういう私の感性が、芸術の価値を決めるものではない。およそ、芸術というのは、個々人が「これが芸術だといえば芸術だ」といった単純なものではない。その芸術作品が複数の人々に与えるインパクトに加え、批評家による批評、キュレーターによる考察などが加わり公の議論を誘うことで、その作品が、公的に芸術であることが問われていく、というものである。そうでなければ、街のギャラリーなどで自由に展示すればいい。 なので、あいちトリエンナーレ『表現の不自由展、その後』展示について、私がまず関心を向けたのは、キュレーターであり、学芸員である。日本の場合、学芸員には、養成の専門講座を設置