情報処理推進機構(IPA)のソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)は2010年3月30日、アジャイル開発に適したシステムの分野や規模などを整理した「非ウォーターフォール型開発に関する調査報告書」を公開した。SECがアジャイル開発に関する調査報告をまとめるのは初めて。 アジャイル開発は要求仕様の変化を柔軟に取り込みやすい開発手法だ。設計からテストまでを短い期間(イテレーション)で実施して、実際に動作確認できるシステムを構築する。このイテレーションを繰り返すことでシステム全体を開発する。 調査報告書は153ページに渡り、これまでにない角度で国内のアジャイル開発を分析している。例えば、アジャイル開発を適用しやすいかどうかを評価する軸として、「不確実性」「複雑性」「高速適応性」の三つを提示した。併せてアジャイル開発手法が提示する原則や進め方を洗い出し、ISOが規定する六つの品質特性やP