同時テロから9年―これは9月11日夜、グランドゼロから夜空に放たれた世界貿易センタービル(WTC)を模した二筋の「追悼の光」です。 よく見ると、光の塔の中にひらひらと舞う不気味な光が見えませんか? あたかも異次元に通じる門のような、この世のものならざる光景です。 と言っても超常現象ではありません。これは自然な説明が成り立つのです。 当夜の映像、ご覧ください。 そうです、光に舞い込んできた渡り鳥なんですね。その数、1万羽。 温暖な地方目指してニューヨーク上空を通過中、あまりのまばゆさに幻惑されて迷い込み、光に閉じ込められてしまった鳥たちです。方向を見分ける目印もない夜空のこと。遠方から強い光を見て思わず吸い寄せられてしまったんでしょう。 オーデュボン協会NY支部市民科学ディレクターのJohn Rowdenさんはこう語っています。「こんなことは過去一度しか起こったことがないですよ。様々な状況が