「本番直前に、静かに瞼を閉じるんです。しばらくして彼が目をゆっくり開くと、そこにいるのは別人なんです。凄まじい集中力でした…」(映画会社関係者) 新型コロナの影響で、映画『キネマの神様』の撮影は超厳戒態勢で進んでいる。通常より距離を取ったスタッフの中心にいるのは、沢田研二(72才)だ。彼の険しい表情がはりつめた現場の緊張感をいっそう高めていく。その様子は、「真剣勝負」という言葉がふさわしい。 『キネマの神様』は、松竹映画100周年記念作品。人気作家・原田マハの小説を原作とし、山田洋次監督(88才)がメガホンを取る。主演には、志村けんさん(享年70)と菅田将暉(27才)が起用され、志村さんにとっては、初の映画主演作になるはずだった。 主人公は、ギャンブルにのめり込み、妻や娘に心配をかけてばかりのどうしようもない父親で、彼にとってギャンブルと同じくらい愛を注いでいるのが映画だ。ストーリーは、そ
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