今年の秋にはいよいよ消費増税の最終判断が行われる。消費増税に関する法律には景気条項がついているとはいえ、基本的に来年4月からの引き上げはほぼ規定路線となっている。その最大の理由は限界まで来たといわれる日本の財政問題である。 日本の公的債務は計算方法にもよるが、ほぼ1000兆円の水準に達しており、公的債務のGDP比は200%を超えている。これは国際的にも突出した数字であり、このままでは日本の財政は破綻してしまうといわれている。これが消費税を増税する最大の理由である。 一方、日本の公的債務のリスクが強調されるのは増税を主導したい財務省の意向が強く反映されており、世界最大の債権国である日本は、それほど公的債務を気にする必要はないとの見解もある。果たして日本の公的債務は本当に危機的な水準にあるのだろうか? 日本の公的債務を国際比較すると確かにその高さは突出している。図1は主要国にギリシャとスペイン