何度観ても覚えられない=新鮮なシーンの連続だから まず、ゴダール映画が難解だといわれる理由の一つがストーリーのなさ。過去作では、俳優によって物語らしきものが語られることもありましたが、この作品はほとんど物語の要素がありません。タイトル通り、とにかく膨大なイメージが怒濤のごとく押し寄せる。そんな感じです。 過去の映画や映像、文章や絵画からの引用が並ぶのだけど、名画のワンシーンだけではなく、画質が悪いビデオのような映像をさらに加工して、強烈なコントラストになっていたり、白飛びしていたり、ものすごく美しい映像が出てきたり。すべてのシーンに度肝を抜かれるし、セレクトも秀逸で、絵的に全然飽きない。 それはYouTubeやSNSをダラダラ見てるのに近い感覚のようにも思えて、ゴダールはインターネット時代の映像感覚を独自の手法で表現したのかと思えば、親近感が湧く。 ゴダール自身が語る言葉の内容や映画の意味
