【今回のまとめ】 1.「バッドバンク」は不良債権の買取価格の決定を巡って紛糾している 2.「バッドバンク」による不良債権の買取価格をどうするかというのは、究極的には経済の問題というより政治の問題になる 3.超党派の一致協力を目指すオバマ政権だが、実際には政党間の対立は鮮明になってきている ■「バッドバンク」に関する思惑で動いた1月最終週の米国株式市場 1月30日の午後1時過ぎに、CNBCテレビが「バッドバンク」構想が暗礁に乗り上げたと報じたために銀行株が急落し、米国株全体も下げ足を早めました。「バッドバンク」とは、銀行が抱える不良債権を買い取るために政府が設立する、不良債権買い取り銀行を指します。 CNBCはそもそも、「バッドバンク」構想が動いていることをいち早く報道したマスメディアです。1月最終週では、前半に「バッドバンク」への期待から株価が上昇したわけですから、週末を前に飛び込んで