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2011年7月26日のブックマーク (2件)

  • なぜ福島第一では緊急冷却装置を手動で停止する必要があったのか

    先月の中頃に東電が、地震の15分後に1号機の緊急冷却装置を手動で停止していたことを発表した。「実はオペレーターの操作ミスがあったのでは」との誤解をした人も多かったようだが、東電は「原子炉の圧力が急激に変化したために、炉の破損を避けるために緊急冷却装置を手動で停止した」と説明。原子力安全保安院も「マニュアル通りに停止しただけで、オペレーターのミスではない」と説明し、一件落着した感がある。 「マニュアル通りに操作したから問題なし」とはいかにもお役所的な答えだが、こんな答えで満足していては「理科系うんちく」を語ることはできない。そこで色々と調べたところ、以下の事実が明らかになった。 原子炉は運転中は300度近くで安定して動作しているが、炉の中の核燃料は緊急停止(スクラム)後もしばらくは熱を発生しつづける。万が一、その途中で水が蒸発してしまうと炉心溶融(メルトダウン)を起こしてしまうので、冷却装置

  • 東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の移流拡散について

    ※グラフ・動画をご覧になる前に ここで示す放射性物質の移流拡散は、地表面や海面への沈着(大気からの除去)を考慮しないなど様々な仮定に基くシミュレーションであることに注意してください。 気象庁気象研究所(茨城県つくば市)では、文部科学省の放射能調査研究費(平成22年度)により、大気試料の採取及び試料中の放射能の分析を行っています。 下図上段は、3月の福島第一原発事故の発生に伴う、つくばにおける各ガンマ線放出核種の濃度の変動です。2つのピークは、事故に伴い大気中に放出された放射性物質が風により運ばれたものと考えられます。 この2つのピークがどのように生じたかを調べるために、移流拡散モデルを用いてヨウ素131を仮定した大気拡散シミュレーションを行いました。その結果、2つのピークは、シミュレーションにおいて福島第一原発から放射性物質が移流拡散されたタイミングと一致していることが分かりました。この