(1)新たなトレンドが見えてきた 1年の膠着から脱却 先週末(9月21日)ドル/円相場は109円/ドル、日本株式相場(日経平均株価)は1万6321円と、ともにリーマン・ショック後の高値を更新した。ドル/円は100~105円、日経平均株価は1万4000~1万6000円と1年間の膠着状態が続いたが、ともにレンジを上抜けたのであるから、新たなトレンドが始まったと見るべきであろう。 この円安・日本株高は、(1)米国景況好転、利上げ観測が見通されるようになったこと、(2)安倍政権と黒田日銀の政策遂行の意志が再確認されたこと(安倍首相のGPIF改革に対する固い決意、黒田日銀総裁による2%インフレ実現に対する自信と覚悟の表明)の2つが引き金になった。 否定される悲観論 日本株とドル/円が新たな上昇トレンドに入ったとすれば、2つの悲観論がとりあえずは否定されたことを意味する。 第1に、アベノミクス悲観論、