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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (105)

  • 米情報機関に「監視」されても激怒しない日本政府

    CIA(中央情報局)とNSA(国家安全保障局)の元職員で元外注先エンジニアであった、エドワード・スノーデンに関して、オバマ政権は「大した情報は持っていない」として「小物扱い」をしていました。ですが、そのスノーデンは、ロシアに仮亡命後も「ドイツのメルケル首相の携帯電話も盗聴していた」という内容も含めて継続的に「暴露」を続けているわけです。 これを受けて、メルケル首相をはじめ、ドイツの政界や世論における対米感情は悪化しているようですし、フランスでも同じような動きがあるようです。もっとも、ヨーロッパ土を対象とした米英の「盗聴、監視活動」に対するEUの反発というのは、スノーデンの暴露が初めてではありません。 例えば、2000年から2001年にかけてはEU部の欧州議会では、米英同盟によるヨーロッパ土諸国を対象とした非合法的な盗聴行為が行われているとして、「エシュロン調査委員会」という委員会の調

  • アメリカはどうしてシリア攻撃に踏み切ろうとしているのか?

    先週21日に「アサド政権は自国の反政府勢力に対して化学兵器を使用した」というニュースが報じられたのを受けて「シリアへの介入論」が高まっています。今日(8月29日)から翌30日にかけて、アメリカが攻撃を開始するという説も相当に濃厚になっているようです。 アメリカは、アフガンとイラクの戦争で大苦戦を強いられると共に、国が大きく傾くほどの経済的なダメージを受けました。これを受けて、国民の間には強い厭戦気分があります。また、9・11以降続いていた、自国の安全のためには手段を選ばずという能的な心理も消えています。 何よりも現在のアメリカは2008年9月の「リーマン・ショック」以来の不況をようやく脱しつつある中で、「軍事費を聖域とはせず」という方針で国家財政の健全化に取り組んでいる最中でもあります。 そうした時代の流れの中で、アメリカの世論は今回の「シリア攻撃」を支持はしていません。一部の調査によれ

  • 日本の大学は非常勤講師を使い捨てる「ブラック大学」

    早稲田大学が今春から非常勤講師に適用した就業規則について、早大の非常勤講師15人が6月、早大総長や理事らを労働基準法違反で東京労働局に刑事告訴した。原告の首都圏大学非常勤講師組合の松村委員長によると、非常勤講師は今年度から契約更新の上限を5年とする、と大学から一方的に通告されたという。 大学側は労働基準法にもとづいて意見を聞いたとしているが、講師らは正当な手続きを経ていないと主張し、「早大はわれわれを5年で使い捨てるブラック大学だ」と批判している。大阪大学も今年度から非常勤講師の契約期間の上限を5年とする規定を設け、これに対しても労働組合が告訴する動きがあり、これは一部の大学の問題ではない。 4月から改正された労働契約法では、非正規労働者が5年を超えて勤めると、人が希望すれば期間の定めのない「正社員」に転換しなければならないため、多くの企業で契約社員などを5年で雇い止めする動きが広がって

  • 「橋下発言」はアメリカからどう見えるか

    所用でニュージャージー州外に行っていたのですが、その間にこの問題がどんどん拡大していたのには驚きました。現在の事態は、この欄で過去に申し上げた「管理売春は現代の基準では性奴隷」という指摘、また「国境を越えたコミュニケーションでは理念型の発信しか通用しない」というコメントが生かされなかった点、何とも残念に思います。以下は、とりあえず、現時点で気づいたことを箇条書きにしておこうと思います。 (1)アメリカなど欧米諸国はキリスト教国だから性的なタブーの強い「偽善的な国」だという主張があります。もしかしたら問題の奥の背景にはそうした宗教やカルチャーもあるのかもしれません。ですが、アメリカがいい例ですが、買春行為に対して社会が厳しい目で見ているのは宗教や文化のためではないと思います。核家族のイデオロギーが確立する中で、買春行為というのは、と子への裏切りであり、社会の最小単位である核家族を破壊し、自

  • 「高学歴ワープア」から高校教師というキャリアパスはどうか?

    ここ10数年の文部科学省の「急速な博士号授与数拡大」と「それに伴う研究職の不足」により、博士号を取得しながらも定職につけない人の増加が、日では問題になっているようです。とてもイヤな言葉ですが、こうした現象を意味する「高学歴ワーキングプア」という言葉も流行語になっているわけです。 昭和の頃であれば、アカデミアの世界で運に恵まれなかった人は、予備校や塾の先生になるというキャリアパスが機能していました。大変に優秀だけれども、保守的な組織の枠からは「少々はみ出した」という匂いのする人の講義には、若い人の心をつかむ独特のものがあり、同時に内容はハイレベルであったために歓迎されたのです。ですが、この予備校や塾の教師というのは、現在では大変な人気職種であって、それ自体の求人は少ないようです。 そこで思い浮かぶのが、アメリカでの状況です。アメリカの高校では、毎年秋に新学期が始まると定例の保護者会がありま

  • 「追い出し部屋」と「体罰自殺」の何が問題なのか?

    年末の朝日新聞に「追い出し部屋」という大企業のリストラ策の一環についての記事が掲載されて話題になっています。この種の問題は20年ぐらい前からあり、終身雇用契約のために解雇が難しい中で、企業としては「リストラ対象」として指名した人間を、意図的に極端な閑職に追いやり最終的に自分から辞表を出させるというものです。 この問題については、「非現実的な雇用に関する規制が残っているからダメなんだ」という文脈で論じられることが多いようです。企業が一方的に従業員を解雇することができず、正社員の終身雇用が保護され「過ぎている」というわけです。この論調は「そのために、若い世代の労働機会が奪われている」という論理に結びつけることもされています。 私は、この問題に関しては、ある程度の規制緩和は必要ではないかと思います。但し、その場合は経営層から管理職層、専門職層に対して整理解雇の条件を緩くする一方で、非管理職、非専

  • 従軍慰安婦問題、いわゆる「河野談話」の訂正は可能か?

    安倍政権がいわゆる従軍慰安婦問題に関して、「軍の強制連行があった」とする「河野談話」を見直すかもしれないという報道に関しては、韓国だけでなくアメリカの政界やジャーナリズムによる関心も高まっています。 この問題に関する事実関係に関しては、私は池田信夫氏が様々な史料を参照しながら丹念に調査を続けて来た結論、つまり「軍による強制連行はなかった」という立場を取ります。 では、問題になっている河野談話を訂正すればいいと考えるのかというと、こちらはそうは簡単ではないと考えます。この点に関しては、日の政界や世論には根的な誤解があり、注意深い議論をしないと、日の国益を大きく損なう危険があるからです。 誤解というのは、「軍による強制連行はなかった」という訂正に成功したとしても、全く「日の名誉回復にはならない」ということです。一言で言えば「強制連行はしなかったが、管理売春目的の人身売買は行なっていた」

  • 政治家を育てる質問

    12月16日の衆議院選挙投票日。テレビ東京の開票特番「池上彰の総選挙ライブ」を担当しました。 放送中から思わぬ反響をいただき、テレビ東京にはいまも再放送やDVDの発売を求める声が寄せられているそうです。 テレビ東京の人たちはもちろんのこと、外部スタッフが総力を挙げて制作・放送したものですから、当然の評価とはいえ、その一翼を担った私も嬉しく思います。 いつも「いい質問ですね」が口癖の私としては、視聴者に「いい質問ですね」と言ってもらえる内容を目指したからです。 ただ、党首や候補者への私のインタビューは、ジャーナリストとして当然のことをしたまでで、これに関する評価は面映ゆいものがあります。 というのも、たとえばアメリカテレビ政治番組なら、政治家に対しての容赦ない切り込み、突っ込みは当然のことだからです。 日なら「失礼な質問」に当たるようなことでも、平然として質問をしますし、質問を受けた側

  • イランと暗闘を繰り広げる意外な国

    格好のスパイ アゼルバイジャン人はイラン国内にも住んでいる(写真はバクー) David Mdzinarishvili-Reuters 核開発疑惑をめぐって、イランと水面下で攻防を続けるイスラエルとアメリカ。その対立の構図に、新たな国が加わっている。イランの北隣に位置するアゼルバイジャンだ。 この数年、イランでは核技術者が暗殺される事件が続発し、核施設のサーバーにコンピューターウイルスが仕掛けられることもあった。イラン当局はこれまで、こうした攻撃はイスラエルの対外工作機関モサドの仕業だと非難してきたが、最近になってその背景にアゼルバイジャンの協力があったと結論付けた。 一方で、イランもこうした「影の戦争」を仕掛けている。イランの諜報機関は1月、アゼルバイジャン人(アゼリー人)を雇い、駐アゼルバイジャンのイスラエル大使や首都バクーの複数の標的を攻撃する許可を出した。結局、アゼルバイジャン当局が

  • 名門バルサにカタルーニャ独立運動の影

    キックオフ 「カタルーニャの日」である9月11日、バルセロナでは独立を求める大規模なデモが行われた Albert Gea-Reuters カタルーニャ自治州の独立の機運によって巻き起こったスペインの危機が、世界屈指の名門サッカークラブの将来に不穏な影を投げ掛けている。そのクラブとは、スペイン北東部カタルーニャ州の州都バルセロナを拠地とするFCバルセロナ。世界中のファンは愛を込めて「バルサ」と呼ぶ。 9月11日は、18世紀のスペイン軍に対する敗北を思い起こす「ラ・ディアダ(カタルーニャの日)」だった。スペインからの独立を求めて150万人がデモを行ったが、そこにはバルサのサンドロ・ロセイ会長の姿もあった。政党指導者も含め、デモ参加者の多くはスペインからの完全な分離独立を求めた。 これまでロセイは、クラブを独立運動に関係させることは避けてきた。しかし個人としてデモに参加したロセイは、バルサはこ

  • 歴史を逆行する「親捨て」日本人

    今週のコラムニスト:李小牧 1988年に日にやって来た李小牧が真っ先に買った「上等貨(高級品)」をご存知だろうか。日語学校の学費と生活費をひねり出すため、ラブホテルの掃除や日料理店の皿洗い、オカマバーのショーダンサーといったバイトに明け暮れていた私がまず買ったのは中国の電話加入権。値段は当時の日円で20万円。それだけのカネがあれば中国ではマンションが1室買えた。 電話を置いたのは中国に残した愛人のところではなく(笑)、故郷・湖南省で存命していた父親の家。今ならパソコンで瞬時にメールも送れるが、その頃の連絡手段はやはり手紙。投函しても中国に着くまで半月かかる。大金をはたいたのは、「どうしても父親に元気な自分の声を聞かせたい!」という親孝行の一心からだった。 ちなみに現在3回目の結婚中の中国人のと私の2回目の離婚原因(笑)は、彼女が難病にかかった南京の母親を自分で看病したい、と言い出

    歴史を逆行する「親捨て」日本人
  • イスラエルのガザ攻撃が持つ意味

    14日に始まったイスラエルのガザ地区への空爆は、一週間経ても収まる気配を見せない。パレスチナ人の被害は100人を超え、オバマ政権もクリントン国務長官に仲介を命ずるなど、対応に動き始めた。 なぜ突然、パレスチナでの戦闘が激化したのか。日の報道の大半が「ガザを実効支配する"原理主義"組織ハマースがイスラエルにミサイルを撃ち込み、首都まで射程に入ったから」、それに対応してイスラエルが強硬手段に出た、と解説する。「ハマース=先に手を出した=悪者」との構造が、前提にある。 こうした切り取り方は、日の報道のいつもの陥穽だ。その背景や長期的に続けられているガザに対するイスラエルの政策がどうなのか、考慮することなくごく短期間だけ取り上げて、どちらが先に始めたか、で判断しようとする。実際のところ、2008-9年にイスラエルがガザを大々的に攻撃して1300人以上のパレスチナ人の死者を出して以来、戦闘は繰り

  • 3分で終わる核武装論議 | プリンストン発 新潮流アメリカ | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    その昔、亡くなった自民党政治家、中川昭一氏が2006~09年にかけて「核武装論議をタブー視するな」という発言をした頃には、ずいぶんと賛否両論が激しかったのを記憶しています。その中川氏は「最近は、非核三原則に『言わせず』を加えた非核四原則どころか、『考えてもいけない』という非核五原則だ」と強く反発していましたが、今ではこうしたタブー視に関してはかなり緩んでいるように思われます。 今回の総選挙で、何らかの話題になりそうな「第三極」においても、石原前都知事は日の核武装論について従来から放言を繰り返していますし、最近はこの問題に慎重な橋下大阪市長も「議論は歓迎」という立場のようです。 漠然としたムードとしては、仮に米国が何らかの理由でアジアにおける軍事プレゼンスを軽減していった場合には、日は「自主防衛」をすることになり、その際に中国の核攻撃能力を抑止するためには、日は核武装の可能性を否定す

  • ロムニーに投票した88%は白人だった

    敗軍の将 敗北を認めて支持者にあいさつするロムニー夫(7日、ボストン) Eric Thayer-Reuters 結局、共和党のロムニーに「人種バブル」は起きなかった。6日に投開票された米大統領選の出口調査結果によれば、ロムニーは白人票の59%を獲得した。目標とした60%に若干届かなかったものの、上々の出来だ。ただ白人票を60%獲得したとしても、一般投票数で勝利はできなかっただろう。 その理由はこれまで通り、共和党支持者に人種的な広がりがなかったからだ。極論すれば、ロムニーに投票したのは白人だけだった。 もちろん、すべてが白人だったというわけではない。ただロムニーの得票率は48・1%で、そのうち白人は42・5%。つまり、彼に投票した人の88%は白人だった。ちなみに黒人は2%、ラテン系は6%、アジア系は2%、そしてほかの人種はすべて合わせても2%だ。 一方、オバマに投票した有権者の内訳は白人

  • それでも日本は走り続ける

    中国は9月30日の中秋節から国慶節(10月1日)の8連休に突入、それが明けると休み前の反日デモが醸造した重苦しいムードから開放された。そして、日でも連休明けのメディアで話題のノーベル賞が、国際情勢に敏感な中国人ネットユーザーたちの間で注目を集めている。 こんな「フェーズの転換」は11月8日を「X-day」とみなしているだろう中国当局にとってありがたいはずだ。いや、これも計算済みだったのかもしれない。だが実際はノーベル賞を見つめるレベルの人たちは片時も先日の騒ぎを忘れておらず、ノーベル賞が証明する「日中国の差」をはっきり意識しているのだが。 それは一部の日人が想像するような単純な「酸っぱい葡萄」ではない。逆に彼らは数年前の民主活動家、劉暁波の平和賞受賞に歓声を上げた人たちで、「酸っぱい」どころか、先月の信じられないような暴動を苦々しく思っている。あわせてGDP世界2位のこの国に何が足

  • 「お国柄」では済まされないいじめ問題の根の深さ

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 〔9月26日号掲載〕 日に来てから学校でのいじめの話をたびたび耳にしてきた。毎年のように悲劇が起きる。騒ぎは数週間で収まるが、忘れた頃に新たな悲劇が起きる。 いじめは日だけに限らない。いじめが原因でイギリスでは毎年推計15~25人の子供が自殺、アメリカでは毎日推計16万人の子供が登校を拒否する。フランスでは、教育省の調査によれば生徒の10%(20万人)がいじめを経験している。 いじめは特定の文化に固有の社会問題ではなく、むしろ人間のごく基的な性質と関連している。集団をつくる人間は仲間の1人をいじめて結束を強めようとする傾向がある。フランスの精神科医ニコル・カトリーヌによれば、「まだアイデンティティーが確立していない10代の若者は集団への帰属意識が強い。集団から抜けたり集団のルールに従わない人間はスケープゴートにされる」。 日では集団志向が非常に

  • 「竹島・独島」騒動で伝えられない日韓の実像

    今週のコラムニスト:クォン・ヨンソク 〔9月19日号掲載〕 ソウル大学での講義を終えて、2カ月ぶりに東京に戻ってきた。「日韓の境界人」を自任してきた僕だが、今回は初めて日に戻るのが怖かった。新大久保では反韓デモも起きたようだし、大学での授業もやりづらいことだろう、と。 ところが飛行機から眺めた日の風景に、思わず胸が熱くなってしまった。秀麗な山並みときれいに整備されたつつましい田園風景に妙に感動したのだ。 韓国で国家主義的な報道に浴していると、日在住25年の僕ですら、日にはナショナリストを装った原理主義者や韓国への反発を利用するポピュリスト的政治屋が闊歩しているかのような幻覚に襲われてしまう。だがこんな美しい風景を見ると、そこで暮らす普通の人々の良識を信じずにはいられない。実際、僕の周囲の人たちも前と変わらぬ態度で接してくれた。やはり何事も直接行ってみて、触れてみることが大切だ。 と

  • 中国の「反日暴動」がアメリカでほとんど報道されない理由とは?

    先週末から今週はじめにかけて、中国の各地では反日を表面的なスローガンにした一種の「反秩序暴動」がエスカレートしているわけですが、アメリカではこのニュース、驚くほど小さな扱いとなっています。例えば、暴動が格化した直後の16日の日曜日には、ニューヨークタイムス、CNNといったメディアでの扱いはほとんど「ゼロ」でした。 週明けの月曜になって、少し報道が出始めていますが、例えば中国にあるパナソニックの工場が操業停止しているなどといった「経済記事」的な扱いが主で、それに「在北京日大使館」に卵が投げつけられたなどの報道が加わっているだけです。実際に起きている、大規模な破壊行動については、一切伝えられていないと言ってもいいと思います。 私は各メディアの内情を知る立場にはないので、あくまで憶測に過ぎませんが、そこにはある種の「配慮」が感じられます。では、仮に「中国への配慮」があるとして、そこにはどんな

  • ハーバードはどうしてホームレス高校生を何人も合格させるのか?

    この春、ノースカロライナ州のローンデールという小さな町に住む、ドーン・ロギンスさんという女子高校生のもとに、ハーバード大学から一通の封書が届きました。この春高校を卒業するロギンスさんは、何校かの大学に願書を出しており、既に分厚い入学案内を同封した合格通知も受け取っていたのです。ですが、ハーバードから来たのは薄い封筒でした。 これは不合格通知に違いないと思って開封したロギンスさんは、文面を見てビックリすることになります。そこには、いかにもハーバードらしい文面で「小職は合格者選考委員会の決定に従って、あなたを2016年卒業見込み生として入学を許可する旨、ここに通知することを喜びとする者であります」と書かれていました。ロギンスさんは、ハーバード大学に合格したのです。地元のバーンズ高校としては開校以来初めての快挙でした。 現在18歳のロギンスさんは、貧困とドラッグ中毒に囲まれて育ちました。父親は家

    ハーバードはどうしてホームレス高校生を何人も合格させるのか?
  • 大学入試「飛び級合法化・TOEFL導入」の前に必要なこと

    平野文科相が会見で「2年ないし2年半で高校を卒業可能にする」というコメントをしたというニュースで初めて知ったのですが、過去10年近く日で行われていた「高校から大学への飛び級」というのは、高卒資格を付与していなかったのです。つまり、卒業資格ということでは中卒のまま大学に入学させるという運用だったというわけです。 そこで、高校卒業に必要な単位数などはどうなっているのかが気になって調べてみたのですが、日の場合は高校の単位というのは「授業時間」で決まっているのです。高校の学習指導要領においては、1コマ50分の授業を35回受けると1単位になります。多くの科目では、標準単位というのがあって2から4に設定されている他、卒業に必要な単位は最低で74だそうです。 指導要領では、一応各科目の目標には達していることが要求されていますが、その定義はされていません。つまり、日の高卒資格を得るには35掛ける74