IT分野における北欧諸国の台頭には目覚しいものがある。3月に世界経済フォーラム(WEF)がまとめた調査“世界ITランキング”では、10位までにデンマーク、スウェーデン、フィンランド、アイスランド、ノルウェーなど5ヵ国がランクイン。通信インフラの整備に加え、政府の指導力などが高く評価された結果だ。 今回はこんな北欧のIT企業の中から、ノルウェーのOpera Softwareを訪問する機会を得た。Opera SoftwareのCEO、Jon von Tetzchner氏らがブラウザーの開発に着手したのは1994年のこと。まだ独立した企業としてではなく、ノルウェー最大手の通信会社Telenorの研究プロジェクトという形を取っていた。 当時は、WWWを世界に広めたブラウザー『NCSA Mosaic』が登場したばかりで、このMosaicが発展的に進化した『Netscape Navigator』(19