www.monde-diplomatique.fr 仏月刊誌の Le Monde Diplomatique をぼんやりと眺めていたら、なかなか興味ぶかい記事に遭遇した。"Le banquier, l'anarchiste et le bitcoin"(「銀行家、アナーキスト、そしてビットコイン」)と名付けられたものである。本文の邦訳は日本版サイト(『ル・モンド・ディプロマティーク』日本語・電子版)が手がけてくれることを期待するとして、二番煎じにすぎないがメモ程度に書き残しておく。 経済はまったくの専門外にしているわたしは、シルビオ・ゲゼルという経済学者の名まえをこれまで一度も耳にしたことはなかった。だが、なんでもケインズが「近い将来ゲゼルの名はマルクスのそれよりも経済史に刻まれることになるだろう」という文章を寄せたそうなのだ。マルクスの影響力について言及するまでもなく、ケインズもまた経済史