ミャンマーで日本の官民連合が建設している複合施設。その土地の賃料の支払い先は国軍支配下の国防省だった(3月25日、ヤンゴン) REUTERS <ODAは軍政を民主化へと前進さていくために供与している、という日本政府の主張はやはり欺瞞だった> ミャンマーと日本にかかわる古くて新しい話をつづけたい(前回は「繰り返されるミャンマーの悲劇 繰り返される『民主国家』日本政府の喜劇」)。自国民だけでなく、世界中から爪はじきされている国軍に対して日本政府が毅然たる姿勢をしめせない理由を理解するには、戦後日本のアジア政策にまでさかのぼる必要があるからだ。そこで見逃せないのが、各国の開発独裁政治に果たしたODA(政府開発援助)の役割である。 アジアの開発独裁と日本のODA アウンサンスーチー氏に1995年にはじめてインタビューしたとき、彼女が「経済発展には民主化が不可欠」と力説するのを聞き、私はとくに目新し
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