店舗を持ち、紙の書籍を販売する“リアル書店”が電子書籍を活用し、集客を図ろうとする動きが相次いでいる。背景にあるのは、台頭する電子書籍への危機感。逆に電子書籍を取り込むことで、新たな客層を開拓する狙いがある。(森本昌彦) 【フォト】本屋を襲う“倒産ラッシュ”!1日1店が店じまい ◆店頭で端末を販売 JR渋谷駅近くの大盛(たいせい)堂書店のレジ前に、1台の電子書籍端末が置かれている。同店で今年1月から販売を始めた電子コミック閲覧端末「イストーリア」(1万8千円)だ。 認知度がそれほど高くないこともあり、これまでに売れたのは数台程度だが、店長の今関稔さん(56)は「従来のお客さまに加え、うちで電子書籍を買っていただける新しいお客さまになってもらいたい」と期待する。 現在、イストーリアが売られているのは、全国の書店でつくる「日本書店商業組合連合会」(日書連)加盟の約100書店。書店への