<負傷兵の救命率を上げるべく考案された斬新な防弾チョッキに注目が集まる> (写真は救急処置ができる防弾チョッキを考案した米海兵隊のマシュー・ロング伍長) 戦場で傷を負った兵士にとって、生死を分けるカギとなるのはいかに早く治療を受けられるかだ。衛生兵や軍医はある時はその場で、またある時は最も近い医療施設に移送しながら、負傷兵に応急処置を施す。とはいえ、紛争地帯では状況は刻一刻と変化しており、必要な治療が迅速に受けられるとは限らない。 それも近いうちに、過去の話になるかもしれない。米海兵隊第3整備大隊に所属するマシュー・ロング伍長が、救命用の医薬品を特殊な容器に入れて取り付けた防弾チョッキを考案したからだ。これがあれば弾丸が飛び交う戦場で負傷しても間髪を入れず「自動的に」応急処置を施すことができる。 医薬品入りの小さな容器は、防弾チョッキのセラミック製の板の内側に複数装着される。弾丸が防弾チョ