もうすぐ桜の季節です。桜といえば、入学式を思い浮かべる方も少なくないでしょう。新しい学校生活に期待や不安を抱えながら、新年度を迎える子どもたち──しかし、その期待と不安を抱くのは、子どもたちだけではありません。子どもたちを受け入れる学校の先生たちも同じ思いのなか、新入生への対応や、新学級をどう運営して行くかといった課題に取り組んでいます。そんな先生たちに向けて書かれた一冊が、『学級経営の失敗学』(村上仁志著、明治図書出版)です。 「学級経営」というと、一般企業ではたらく多くの社会人には、何やら縁遠くて「自分は先生じゃないし……」と思われるかもしれません。しかし、「学級経営」には縁遠くとも、「失敗」は非常に身近なもの。たとえば、ペンケースや定期券を忘れたといった小さな失敗から、大事な商談での痛恨の失言、業績を左右するような巨大なミスまで、これまでの生活を振り返ると、わたしたちの人生はいろいろ