大会11日目。ワールドカップ(W杯)たけなわということで、ヨハネスブルク近郊にある私たちのB&Bにも、日本人以外の客が急に増えている。今日の朝食時には、スペイン語を話す男女が何やら楽しそうにおしゃべりをしていた。とはいえ、具体的にどの国からやって来ているかは分からない。その後、彼らが駐車場で自分たちの車に国旗を貼り付けているところに遭遇して、ようやくその出自が明らかになった。青・白・青の横3色に、中央に5つの青い星。彼らはホンジュラスのサポーターであった。この日、彼らの祖国は、欧州王者スペインと対戦することになっていたのである。 北中米カリブ地域といえば、まずメキシコと米国という2大サッカー大国が予選上位を独占しており、第3位の座を巡って、コスタリカ、トリニダード・トバゴ、ジャマイカ、カナダといった国々がしのぎを削る構図が続いている。ホンジュラスの本大会出場は、1982年のスペイン大会以