故郷という土地があっても、帰る家がなければ、そこにわたしの居場所はありません。 前回の記事に、そう書きました。 故郷とは、 住み慣れた家のことだろうか。 家で待っているかもしれない両親の思い出だろうか。 その両親に愛されて育ったあの頃のわたしが今も笑っている場所だろうか。 一緒に遊んだ友達、詩を書く楽しさを教えてくださった先生、初めて好きになった女の子、けんか別れしたままの幼馴染、、、 そんな記憶がつまっているタイムカプセルなんだろうか。 故郷の思い出は、 家とともにあるのだろうか。 故郷の山や川に宿っているのだろうか。 家がなくなってしまえばどこに行くのだろう。 山や川が変わっていけば消えてしまうのだろうか。 目を閉じても、あの子の顔が思い出せない。 もう、あいつの声が聞こえてこない 故郷の山に暮らしたのは十八まで。 その倍近く生きてきたこの街が、今はわたしの故郷。 高校を卒業してから一
![いつか風になるわたしの魂はどこへ還っていくのだろう。 - 森の奥へ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/fd0029e757c97fc9eaaa5681b95611c985709098/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fk%2Fkeystoneforest%2F20180829%2F20180829220232.jpg)