【要約】 イヌ・キジ・サルは、鬼たちに刀で切りかかります。 鬼たちの武器は、長すぎたり重すぎたりして、役に立たないので、逃げ惑うばかりです。 北尾政美(きたおまさよし)画『桃太郎一代記』天明元[一七八一]年刊 桃太郎一代記 5巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 【翻刻】【補足表記】【現代語訳】 どこへにけてもおれ◆がかきだす◆おのれらひと◆かミたぞ◆ 「どこへ逃げても俺が嗅《か》ぎ出す。己《おのれ》ら一噛《ひとか》ミだぞ」 イヌ「どこへ逃げてもオレが鼻で嗅(か)いで見つけ出してやる! お前たちなんか、ガブリとひと噛みだぞ!」 やりやほこハ◆ゑさしざを◆ともおもハぬ◆おれかはふしの◆つよいことを◆よくミて◆おけ 「槍《やり》や鉾《ほこ》ハ餌刺竿《ゑさしざを》とも思ハぬ。俺が羽節の強い事を良く見ておけ」