米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題をめぐり、水面下で日米の激しい“攻防”が行われている。鳩山政権への不信感を募らせるオバマ米政権が、協議内容の漏洩(ろうえい)に厳重抗議する一方、5月末決着に向けて追い込まれた鳩山政権は、責任回避のため首脳会談の記録を残していなかったことが、日米当局者らの話でそれぞれ明らかになった。(ワシントン 佐々木類) [フォト]「内外の激怒」政権包囲 沖縄県民大会に9万人 米「信用していいのか」 ■責任問題への発展を恐れ… 日米首脳会談で日本側が記録を残さなかったのは、ワシントンで12日に約10分間行われた非公式会談の場においてで、首相官邸の指示でなされた。普天間飛行場移設問題をめぐり、オバマ大統領から問題解決に向けた決断を厳しく迫られたことが記録に残れば責任問題への発展は不可避で、政権維持のためには記録を残さない方が得策との判断があったとみ