「エクセサイズはカラダによい」というのは、皆さんもすでにご存知のとおり。定期的に運動することによって、記憶力を高めたり、アルツハイマー型認知症などの 神経変性疾患の予防にもなるそうです。では、実際、運動は脳にどのような働きをもたらしているのでしょうか? 生物学の研究を行う、米カリフォルニア州の「ソーク研究所(Salk Institute)」のFred Gage博士は、10年以上にわたって、運動と脳について研究してきました。最近発表された論文によると、運動が脳の成長を促す、分子経路が明らかになったとか。 ヒトの脳には、細胞分裂をはじめる刺激を待っている、休眠状態の幹細胞があります。一方、脳を含め、体全体の細胞分裂を制御している骨形成タンパク質(BMP)は、一定レベルはヒトにとって必須なものなのですが、歳をとるごとにこの量が増え、BMPが増えると、幹細胞の休眠状態を維持してしまうのだとか。 そ