著: ものすごい愛 「結婚する?」「する!」 わたしのそんな問い掛けが二つ返事で受け入れられたのは、もう4年前のことだ。 「じゃあプロポーズして!」 「結婚しよ!」 「オッケー!」 「やったー!」 あまりにも軽やかなプロポーズだった。 そしてすぐさま形式的に両家の顔合わせを済ませ、その翌日にすっかり存在を忘れていた結婚指輪をわずか数分で購入して、翌週にわたしたちは入籍した。 婚約指輪はつけるタイミングがなさそうだから要らない。結婚式は準備が面倒だからカット。結納もよくわからないから省略。新婚旅行は……まあそのうち行きますか。 我ながら、かなりスピード感に長けていたように思う。 それこそ新居が決まっているわけもなく、「お互い仕事が忙しいしさ、落ち着いたら新居探しをしよう」とふんわりした約束をして、わたしたちの結婚生活は別居の状態でスタートした。 入籍の1週間前に慌てて購入した結婚指輪 入籍し
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