「バッグを持ち歩かない人のバッグ」に込めたアイデアとは デザイナー・秋田道夫さんに聞く:分かりにくいけれど面白いモノたち(1/3 ページ) LED式の薄型信号機からJRの駅にある“Suicaチャージ機”、果ては湯飲みやカラトリーまで、多くの人が目にする製品を手掛けてきた著名プロダクトデザイナーの秋田道夫氏。Twitterでは10万人ものフォロワーがいて、“最もバズるプロダクトデザイナー”などと呼ばれることもある。そんな秋田氏が、大阪のカバンメーカー・トライオンとのコラボレーションで作ったバッグ「Nothing」は、そのシンプルな見た目とは裏腹に、中々に複雑な内容を含んでいた。 見た目は、いわゆるブリーフケースだ。ただ、上部は開いているし、外側に留め具やポケットなども一切ない。ハンドルも内側から出しているので、表は真っ平らな革だ。構造としてはトートバッグに近いし、A3くらいのボディサイズで総