ブラウザに表示されたわずか数センチの検索窓に打ち込まれる無数の単語。それが無限かつ永久に集積され恐るべき数学的手法で解析された時、何が起きるのか、または何ができるのか。 著者はそれを「意志あるデータベース」と表現する。そして、意志の集積を操るのもまた、意志だ。福音と抑圧はコインの表裏であって、どちらを向くか決めるのは、「独裁ではない力」の有無である。 主にgoogleの軌跡を辿りながら「検索」の歴史を紐解く。そして「検索」の持つ決定的な重要性について、商売(マーケティング)や自由、メディア論など多岐にわたる論点から光を当て整理している。 web、blogはもちろん、新聞(メディア)、広告、言論の自由などに関心があれば、やめられない止まらない、寝不足必至の超オモシロ本。 論点が幅広いので、絞って書き留めたい。 本書の執筆は、2005年の早い時期だと推測されるが、著者の不安は現在