今夏の電力需給を点検する政府の需給検証委員会(委員長・石田勝之内閣府副大臣)の初会合が二十三日に開かれ、沖縄電力を除く電力各社が需要見込みと供給能力を報告した。各社は、二〇一〇年並みの猛暑となり原発が稼働しない場合、家庭や企業で冷房の使用を抑えるなど節電効果を考慮しても八月のピーク時に六十六万キロワット(0・4%)の電力が全国で不足すると推定した。委員からは、過去に電力使用のピークが各社で同じように続くことがほとんどないことから「丼勘定の議論はやめるべきだ」と、批判する意見が出た。 原発依存度が高い関西電力は、不足する供給電力が約五百万キロワット(16・3%)になると見込んだ。北海道電力は3・1%、九州電力は3・7%不足すると報告した。 報告に対し、専門家として出席した「環境エネルギー政策研究所」の飯田哲也所長は「節電の手段は数多くあるのに政府も関電も検討していない」と批判。関電の報告に対