首相の靖国参拝問題で政教分離の原則がまた話題になっている。裁判の内容に関する議論は色々あれど、全般として政教分離の原則を厳しく判定したという事実ではある。世界的に見ても日本はこの付近の厳格さが比較的受け入れられる傾向があるようだ。 欧米諸国で、日本以上にこの種の政教分離へのこだわりが強い国となるとフランスだろうか。この国は人種差別は少ないかもしれないが文化差別は強く、その意味では日本との共通点も多い。母国語がペラペラな黒人に対しては両国とも比較的対応が温かいだろう。イギリスとなると、異質なものを抱え込んで割と平然としているという印象がある。その付近の図太さは万事に完全主義の日本人に真似をしにくいかもしれない。欧州の事情ということで、比較的リベラルな立場からのル・モンドの記事があり、なかなか参考になる。日本はというと、独伊あたりの比較的保守層が近いと言えるかもしれない。ただ日本は宗教が持つ倫