本連載の筆者の1人である平鍋が,日ごろから「どれか1つ実践するプラクティスを選べと言われたら,迷わずこれを選びます」と言っているものがある。それが今回取り上げる「ふりかえり」である。 「ふりかえり」の文字通りの意味は,後ろ(過去)を見る/検討する行為だ。プラクティスとして見ると様々な手法があるが,まとめてしまうと「過去を振り返り,未来へつなげる」と言えるだろう。筆者の好みである「KPT(Keep,Problem,Try)」と呼ぶ手法では,以下のようなプロセスを経てふりかえり,行動する。 (1)行動する (2)行動の結果や状況を思い出す (3)集めた結果や状況に対して評価をする(Keep, Problem) (4)評価が良いもの(Keep)は今後も続け,できれば名前をつける (5)評価が悪いもの(Problem)は対応策(Try)を考える (6)対応策を行動に移す(1へ戻る) このプロセスは