文・大宮冬洋/ライター 中年男の恋愛が見苦しい 僕は今年で40歳になる。バツイチだ。4年前に大学時代の同級生と再婚し、愛知県の小さな町に移住した。ときどき東京などの都会に行ってインタビュー取材をしている。9割は恋愛や結婚に関する内容である。 プライベートでも会食が好きなので、友人や仕事仲間と飲み交わすことも多い。この数年で気になっているのは、同世代の40歳前後の既婚男性が「恋愛市場」に戻り始めていることだ。 彼らは離婚して独身に戻ったわけではない。結婚し、子育てをし、まともな会社で働いている。決して不幸というわけではない。しかし、40代前後という「決定的に中年」の年頃に突入した途端に恋愛を始めるのである。 彼らの恋愛の仕方はかなり見苦しい。僕が見ただけでも、昼休みのオフィス街の定食屋で近くに座ったOLに手当たり次第に声をかける、結婚指輪を外して合コンに紛れ込む、10年ぐらい前に「いい仲」だ