新型コロナウイルスの流行に伴う規制が緩和され、海外から留学生が続々と来ている。三田キャンパスでは留学生との交流を楽しむ塾生の姿も多く見られる。ただ、留学生が戻ったいま、コロナ禍に隠れていた課題が浮き彫りになった。 「日本人の友達が作れない」 香港中文大学4年生で、慶應義塾大学に交換留学生として派遣されたAさんは「日本人の友だちが作れない。留学する前は、授業で作られると思ったが、ディスカッション型の授業が少ないので難しいと思う」と話した。当初期待した留学生活と多少の齟齬があるのは仕方ないと感じながらも、日本人学生と交流できない現実を受け入れるしかないのではないかと、悲しそうな表情を見せた。 国際センター塾生機構(KOSMIC)は、日本人側にも国際交流にハードルがあるという見方を示した。KOSMICなどの学生機構に所属していない限り、国際交流を望んでも、留学生と関わる機会が得られないことが多い