メタデータをダウンロード RIS形式 (EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
AIと効果的に対話する「質問力」とは プロンプトリテラシーの高め方『AI時代の質問力 プロンプトリテラシー』 岡瑞起・橋本康弘著2024 / 8 / 22リスキリングbooks 人工知能(AI)の技術が発展し、「大規模言語モデル」と呼ばれる技術によってAIを自然言語で操れる時代になった。米OpenAIがリリースしたChat(チャット)GPTなどを使えば、エンジニアや研究者ではなくてもコンピューターと自然言語で会話できる。いまや、業務に限らず、私生活においてもAIを活用している人は多いだろう。 しかし、その使い方で、十分にAIの力を引き出せているだろうか。本書『AI時代の質問力 プロンプトリテラシー』は、大規模言語モデルを使う際の「質問力」に焦点を当てる。コンピューターに与える「自然言語で書かれた指示書」であるプロンプトについて、著者は仕事を依頼する際の「頼み方」だと述べる。具体的なプロンプ
Online ISSN : 2187-5278 Print ISSN : 0387-3161 ISSN-L : 0387-3161
『学力と幸福の経済学』 編著者 西村和雄(神戸大学計算社会科学研究センター特命教授) 八木匡(同志社大学経済学部教授) 日経BP 3960円 本書には、教育の現状批判とその改善を目指す熱のこもった序章と終章がある。序章と終章に挟まれた14の章は、いずれも厳密な分析手法に基づいた論文である。つまり、本書は緻密な研究に基づいて、現行の教育の欠陥を指摘し、改善策を提案している。 序章は、少数科目入試がいかに教育を破壊したかを述べている。大学が入試科目を削り、見かけの偏差値を高めることで、数学能力ひいては基礎学力の低下を招いたとする。入試制度の多様化は、学力考査では測定できない能力を評価し、そのような多様な能力を持った人材に大学教育の門戸を開くことにあった。しかし、それによって優れた人材を社会に輩出できてはいない。 大学生の学力低下は恐ろしい。トップの私立大学文系でも小学生の算数の問題が解けない学
Online ISSN : 2185-0186 Print ISSN : 0387-3145 ISSN-L : 0387-3145
Online ISSN : 2187-5278 Print ISSN : 0387-3161 ISSN-L : 0387-3161
2024年04月26日掲載 BOOK REVIEW - 『成果から逆算する“評価中心”の研修設計 インストラクショナルデザイン』 ■ 人的資本経営への関心が高まる昨今において、いかにして社員を育成し、組織の生産性を高め、事業目標に向けてパフォーマンスを発揮してもらうかは、多くの企業の悩みの種であろう。一方で、多大なコストと時間をかけて研修を実施したとして、受講者から「普段の業務に結び付かず時間が無駄になった」といった意見ばかり出るようでは、企業の研修担当も浮かばれない。本書では、そのような現状を解決する効果的な手法として、欧米では当然のように用いられている「インストラクショナルデザイン」(研修設計学。以下、ID)の各種理論を紹介する。 ■ Chapter1では、ビジネスゴールから逆算して研修を実施することの重要性を説き、それを具体化するための設計手法としてHPIとIDに触れる。HPIとはH
Online ISSN : 2187-5278 Print ISSN : 0387-3161 ISSN-L : 0387-3161
Online ISSN : 2187-5278 Print ISSN : 0387-3161 ISSN-L : 0387-3161
ジョン・デューイ(1859年~1952年)は、パース、ジェイムズと並んでプラグマティズムを代表する20世紀アメリカの哲学者・教育思想家だ。 本書『経験と教育』(1928年)で、デューイは教育の本質論を展開する。デューイはかなりの長生きで、晩年にいたるまで数多くの著作を残したが、なかでも『経験と教育』は彼の教育思想のポイントをコンパクトに伝えている。 教育を本質から考えよ デューイによれば、教育思想の歴史はひとつの対立によって貫かれている。それは教育は内部からの発達とする見方と、外部からの形成だとする見方の対立だ。素質の自然の発育を信じる派と、詰め込みを重視する派の対立、と言い換えてもいい。 教育理論の歴史は、教育は内部からの発達であるという考え方と、外部からの形成であるという考え方との間にみられる対立によって特徴づけられている。またその歴史は、教育は自然的な素質を基礎におくという考え方と、
高校・大学・社会 学びと成長のリアル 「学校と社会をつなぐ調査」10年の軌跡 作者:知念渉,中村高康,濱中淳子,板倉寛,真下峯子学事出版Amazon 責任編集者が実施してきた「学校と社会をつなぐ調査」(通称:10年トランジション調査)の発達心理学や青年心理学の観点による分析に対して、3名の教育社会学者、1名の教育行政官、1名の中高教諭経験のある校長がそれぞれの立場から批評を試みるという意欲的な研究である。書籍のタイトルではその意図が見えないようにしているのが少しもったいない。心理学の研究に対する教育社会学による検討、教育社会学の研究に対する心理学による検討が行われる機会はあまりないため、貴重な研究であるとも言える(学術誌の投稿論文における匿名の査読では行われているかもしれない)。 3名の教育社会学者が緩やかに共通してもっている問題意識(それぞれにまったく異なる論点提起も行われている)の一
羽田貴史、2012、「私の東日本大震災日誌―京都市・東京都・仙台市・南相馬市・東広島市」『東北大学高等教育開発推進センター紀要』7 先日、ある会議の休憩時間において羽田先生から紀要論文の抜刷を頂いた。すでに、この紀要は東北大学高等教育開発推進センターのウェブサイトで公開されている。 http://www3.he.tohoku.ac.jp/?page_id=700 高等教育「研究」の姿勢でその会議に出席していたため、私的な記録が綴られた文章を頂いて戸惑ってしまった。中性脂肪率や韓国料理屋のママの話しには困ってしまう。しかしながら、よく読み直してみると貴重な記録であることがわかる。ホットメールの利用(とそれに対する否定的な反応)、大学セミナーハウスやオリンピックセンターの利用、迅速なマニュアル作成、パニックに陥った学生への対応など、学ぶべきことばかりである。阪神淡路、東日本のそれぞれから目をそ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く