経済産業省は、昨年来、企業価値向上に向けた具体的な行動について検討を進めてまいりましたところ、本年3月10日に公表した「CGS研究会報告書-実効的なガバナンス体制の構築・運用の手引-」(CGSレポート)を踏まえ、コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針として、「CGSガイドライン」を策定しました。また、本指針の別添として「経営人材育成ガイドライン」及び「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」も策定しました。 1.指針策定の背景 過去20年以上にわたって企業価値の低迷が続いてきた我が国が、この現状から脱却し、中長期的な企業価値と「稼ぐ力」の向上を図るためには、コーポレートガバナンスに関する課題を乗り越えることが不可欠です。 コーポレートガバナンス改革については、コーポレートガバナンス・コードの策定など様々な施策が講じられてきましたが、この改革を「形式」から「実質」へと深化させるため