10人に1人が大学や短大などを中退するなか、東京都多摩地域を中心に14の大学・短大でつくる「東京多摩私立大学広報連絡会」は、中退予防をテーマとした冊子を作った。 中退して大学に入り直した人ら15人の体験談を紹介しているのが特徴だ。同会は「安易な大学選びは避けて」と呼びかけている。 冊子のタイトルは「なぜ、大学に行くの? 自分の将来を考える高校生のための本」(A4判、14ページ)。 冊子では例えば、高校卒業後、希望の薬学部に進んだが、資格取得のための勉強ばかり強いられ、違和感を感じて中退、別の大学の理工学部に入り直した女子学生の例を紹介している。この学生は「国家試験の合格率や偏差値でしか大学を選んでいなかった」と振り返っている。 このほか、会計関係の仕事をしていた父親の影響で大学の商学部で学び始めたものの、不向きなことを自覚し、大学は卒業したものの、今度は教員を目指して学び始めた男子学生や、